6月23日
例の桜の木は、ここまで生い茂っていました。夏の予感がします
まずは、くっつきハウスの組み立てです。大船渡中学校仮設の有志ボランティアチーム「黒潮レディース」の夢ママに手伝ってもらって、組み立てました。
この日はなんだかんだと4時間くらいかかりました。夢ママがとっても手際よく手伝って(むしろ引っぱって)くれて、僕たちくっつきハウスチームの方が「のんびりしすぎ!」と喝を入れられながら作業する状態でした。
とってもよいお天気。ちょっと暑いくらい。瀬尾なつみちゃんが描いてくれた天井の絵は、真ん中から空が見えるようになっています。
お昼にはちょっとしたお茶会(お茶っこ)をしました。大中仮設住宅は、全国から支援者がたくさん来ていろいろなイベントをやっているところです。こんなに頻繁にくるところも珍しいと言います。なので、このお茶会の時に、集まってくれた住人の1人から「(今回のイベントは)これだけ?」と言われてしまったこともありました。
夕方にはお馴染みの食材持ち寄り鍋会です。食材は、野菜(葉もの)を中心にたくさん集まりました。僕がもってきた鍋はちょっと小さかったので、炊き出し用の鍋を借りてやりました。最初はお昼の「お茶っこ」というプログラムは無かったのですが、いきなり「持ち寄りの鍋」をやったら、仮設のみんなが炊き出しだと思ってお皿だけ持って来てしまう、という夢ママのアドバイスから、お茶っこを間に挟みました。
名前を聞くのを忘れてしまいましたが、このおばちゃんがとても積極的に盛り上げてくれて、終盤は僕の代わりに鍋奉行をやってくれました。
よる。市役所に勤めているかたが、何人か来てくれて、一緒にお話ししました。
6月24日
組み立ててから一日経って、くっつきハウスはだいぶ馴染んできてます。自然に人が集まる感じになって来ました。この日はくっつきハウスの他に、浅草から「ひとさじの会」と言う支援団体のお坊さん達がきて、釜飯を仮設のみんなに振る舞う準備をしていました。
11時半からはアンサンブルMOMOの、歌のコンサート。ソプラノ、アルト、ピアノの3人組で、ソプラノは僕の母親です。東京のグループですが、たまたまチャリティコンサートのために陸前高田市に来ていたので、寄ってもらいました。
やっぱり、歌となると人の集まり方が違います。40人くらい来てくれました。
アンサンブルMOMOの前に、ひとさじの会のお坊さんが自ら前座として名乗り出て、詩吟を披露してくれました。
こっちがアンサンブルMOMO。歌を聞かせるというより、歌集を渡して一緒に歌うというような仕様でした。
さらにアンサンブルMOMOのあと、黒潮レディースの皆さんが歌と手話(?)の踊りで盛り上げてくれました。
でそのあと、ひとさじの会の釜飯をみんなで頂きました。豪華です。カニも入ってます。
集合写真
すごく濃密な数時間でした。。
そのあとしばらくスタッフの人や通りがかる住人の方とお話ししつつ、のんびりと過ごし
3時からは瀬尾なつみちゃんのお絵描き教室
「津波」というタイトルが付けられた絵
「津波」というタイトルが付けられた絵2
うーむ。。
これはいとちゃんという子の作品。いとちゃんは、ここの仮設の子ではないのですが、くっつきハウスの噂をきいて来てくれました。
お絵描き教室が終わると同時に、くっつきハウスは撤収されました。夕方6時ごろ。解体も夢ママが手伝ってくれました。
翌日も大中仮設に行ってみました。この日も人が来ていました。ジャズピアニストの人で、「昔の歌をみんなで歌おう」というようなものでした。
アンサンブルMOMOと被っている!笑
大船渡音頭というものがあるらしい
「みんなで歌う」イベントが終わって、住人が帰ったころ、ピアニストの人と住人ボランティアのみんなでお茶っこをしました。そのとき、彼はジャズピアノを披露してくれました。
23〜25日の活動で思った事は、この大中仮設は毎日のように外部から支援者が来ているので、よくも悪くも、その受け入れ態勢が完全に出来上がっているということです。
①住人(イベントによく参加する人はだいたい決まっている)
②住人で、かつ受け入れ体制を整えるボランティア(黒潮レディース)
③外部からの支援者
という関係ができています。また、ジャズピアノの人も、アンサンブルMOMOもそうでしたが、支援に来る人は「何か一緒にやる」という気持ちがはたらして、普段自分がやっている活動を披露するというよりも、「一緒に歌う」とか「一緒につくる」というような類いのものになりがちです。
なので、結果的に似たようなイベントが続いてしまうのかもしれないと思いました。
僕は、素直に自分が一番とくいな事をやれば良いのに、と思ってしまいました。
ここの仮設住宅は世帯数が多い(140世帯くらい)ので、「"イベント"をうまく進行させないと」という気持ちが、支援者にも、住人ボランティアにも働いてしまうのだと思います。これは、仮設住宅によって状況はバラバラなんだろうと思います。
なにはともあれ、ここにはまた来たいです。夢ママや平山さん、その他大勢の人がとっても温かく迎え入れてくれて、居心地がとても良かったです。平山さん曰く"リピーターが多い"という理由も分かるような気がします。まだ気を遣わせてしまっている部分もありますが、時間をかけて、いっしょに楽しい事ができたらと思いました。
村上慧